会長 川田一光

 
 昨年は、一昨年から続く猛暑等による入荷減の単価高により、過去20年間で最高の売上を上げた3月末決算から、春以降一転して厳しい状況が続いておりますが、相場の動向に一喜一憂することなく、大きな時代の流れを見据え、新しいビジネスと市場機能の強化に向け、関係機関と連携しつつ取り組んでいきたいと考えております。
 さて、課題山積の当業界ですが、その第1は、合理的な費用を考慮する食料システム法の問題です。この法律は骨格のみ定め、コスト指標の対象品目や活用の在り方等市場の取引に大きな影響を与える要素は、本年4月の施行に向けて、今も検討が続いております。現在も産地から強い価格要請を受ける一方、量販店等の強力なバイイングパワーの下で形成される相場との間に生じる価格のギャップを中間流通業者である私共が被っている実態がありますが、新たな制度の下でもこうしたことが続くことのないよう、重大な関心を持って検討に参画していきたいと考えております。
 もう一つの課題はやはり物流問題です。当協会としては、令和5年末に作成した自主行動計画に基づき、荷待ち・荷役作業時間の削減等に向けて可能な限りの取組みを行っておりますが、パレットの回収・管理の問題、荷下ろし作業の問題等当業界の負担が更に増える傾向にあります。特定の分野に負担を押し付けるような部分最適の考え方ではこの問題は解決しないというスタンスの下、今後とも産地や開設者とも連携して、行政側の全面的な支援を前提に、できることに取り組んでいきたいと考えております。いずれにしましても、生産の脆弱化が懸念される産地を販売面から支えられるのは、国産青果物の7割を超える経由率の卸売市場以外にないと確信しています。集荷・分荷、価格形成、代金決済、情報受発信という卸売市場固有の機能をしっかり発揮することにより、産地を支援してまいる所存ですので、関係の皆様のご指導・ご鞭撻を賜りますよう切にお願い申し上げます。

 

令和8年年頭所感より抜粋